坐骨神経痛について
2020/6/28
<目次>
坐骨神経痛とは?
お尻から脛やふくらはぎにかけて、痛みや痺れ、麻痺などが現れる症状のことを言います。
坐骨神経痛は疾患名ではなく、頭痛や腹痛などと同じように”症状を表す言葉”として使われています。
これらの症状は、下肢全体に強く出ることもあれば、一部だけに強く出ることもあり、様々な症状の出方があります。
症状を繰り返すうちに、歩行や立ち上がるなどが困難になるだけでなく、「立っているだけで痛む」「座っていても辛い」という日常生活に支障を及ぼす可能性があります。
坐骨神経
お尻から太もも、ふくらはぎにまで繋がっている多くの動物に於いて最大の直径と長さをもつ末梢神経です。
末梢神経とは
・運動神経・・・全身の筋肉を動かす機能
・感覚神経・・・痛み、感触、温度など、皮膚の感覚や振動、関節の位置などを感じる機能
・自律神経・・・血圧・体温の調節、内臓の働きを調整する機能
坐骨神経痛の症状
「坐骨神経痛」の痛みや痺れは、自覚症状であるため本人にしか分かりません。
腰やお尻、太もも、脛やふくらはぎ、足先などに、鋭く電気が走ったような痛みや”ピリピリ”とした痺れや、強く張っている感じや、鈍く重たいような感じと様々な症状が生じます。
坐骨神経痛の主な症状
・お尻に痛み痺れがある
・足が激しく痛くて歩けない
・太もも~外側や裏、ふくらはぎに痛みや痺れがある
・腰を動かすと足に痛みが走る
・足の痛みだけでなく腰痛がある
このような症状が一つでも当てはまれば、坐骨神経痛の可能性が疑われます。
また、上記以外にも
・会陰部周辺の感覚が麻痺している
・歩いてるときに失禁がある
などの場合があれば、重度の腰椎疾患が疑われます。
坐骨神経痛の原因
多くは背骨の腰の部分にある腰椎に異常が生じることで、坐骨神経が刺激を受けたり圧迫されたりすることで発生します。
過度な運動や、長時間のデスクワークによる運動不足などが原因で起こることもあります。
主に椎間板ヘルニアと脊椎管狭窄症の二つのタイプに分けることができますが、比較的軽い症状である梨状筋症候群によって引き起こされることもあります。
椎間板ヘルニア
重労働やスポーツ、長時間のデスクワークによって腰に負担がかかることなどが主な原因となる。
坐骨神経痛となる原因
椎間板の中に存在する髄核というゲル状の組織が、外に飛び出してしまった状態で、腰椎の神経を圧迫し坐骨神経痛が起こる。
脊椎管狭窄症
ほとんどの原因は加齢で、発症者は50歳以上に多く見られる。
坐骨神経痛となる原因
加齢により背骨が変形し、脊柱管が狭くなる事で神経が圧迫され、血流が悪くなる事で坐骨神経痛が引き起こる。
梨状筋症候群
草むしりなどの中腰やゴルフなどのスポーツ、長時間の運転など、梨状筋(お尻を横切っている筋肉)に負担のかかるようなことで起こりやすい。
坐骨神経痛となる原因
梨状筋は通常柔らかいのですが、負担がかかって硬くなってしまうと、坐骨神経を圧迫してすることで坐骨神経痛が引き起こる。
坐骨神経痛セルフチェック

合計点数が高かったものはありますか?
3点以上→その病気が疑われます
1~2点→その病気の可能性があります
0点→その病気の可能性は低いでしょう
A~Dの病気が、複数同時に起こっていることもあります。
<合計点数 A が多い人>
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)が疑われます。
<合計点数 B が多い人>
腰椎椎間板ヘルニアが疑われます。
<合計点数 C が多い人>
末梢循環障害が疑われます。
<合計点数 D が多い人>
梨状筋(りじょうきん)症候群、仙腸(せんちょう)関節障害、臀皮(でんひ)神経障害のいずれかの病気が疑われます。
日常生活で坐骨神経を悪化させないために
【禁煙で血行改善】
坐骨神経痛の改善には、禁煙をする事も効果的です。
煙草に含まれるニコチンは、血管を収縮させ酸素や栄養の供給を妨げてしまう事から、椎間板の変形が進行し、腰椎椎間板ヘルニアを悪化させてしまう原因となります。
禁煙によって血行が良くなると、筋肉の緊張や硬直もほぐれ、痛みの原因も緩和され、痛みの改善につながります。
【自分にあった靴を選ぶ】
バランスを取りにくい靴(ハイヒール等)は姿勢を崩す原因になり、坐骨神経痛だけでなく腰痛や関節痛などの障害が起こります。
坐骨神経痛の方は、
・ヒールが低く、なるべく紐で足の甲をしっかり固定できるタイプ。
・スニーカーの場合は、足の付け根あたりで曲がる靴底。
・かかとをしっかりと包み込んでくれるデザイン。
・つま先に少しゆとりがあるもので、地面から2.5~3.5㎝上がっているもの。
これらの靴を選ぶと、腰への負担が軽減され、改善にも役立ちます。
【買い物袋やかばんはバランス良く持つ】
どちらか片方に重心をかけ続ける事は、脊柱が傾き筋肉の動きをアンバランスにさせ、姿勢を崩す原因になる恐れがあります。
日常生活で使うかばんや、買い物袋を持つ時はバランスを意識して、なるべく腰に負担をかけないように工夫をしましょう。
重いかばんを持つ時には…
・ショルダーバッグやリュックのストラップは短めにする
・重たい物を持つ時は左右に分けたり、持ち替えたりする
・荷物を手持ちせずにカートを利用する
痛みがあると何事も億劫になり、動かない事でさらに痛みが増すといった悪循環に陥る事もあります。
日々の暮らしの改善から、日常生活を快適に過ごせるよう心掛ける事も大切です。

本記事の文責荏原接骨院
- 院長 別所道記
- 柔道整復師(国家資格)
厚生労働省認定 柔道整復師専科教員
上部頸椎カイロプラティック
あなたにおススメの記事はこちら
「蒲田」「池上」「蓮沼」「千鳥町」「下丸子」「久が原」「武蔵新田」
「大森」「田園調布」「羽田」「雑色」「六郷」「糀谷」方面からも
多くの患者様にお越しいただいてます。

頭痛・腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症による痛みや痺れの施術を得意としております。お身体の不調がありましたら、お気軽にお電話ください。
また、荏原接骨院では交通事故治療も行っております。
病院などとの併用通院も可能です。