赤ちゃんの頭の形

赤ちゃんの頭の形

赤ちゃんの頭の形の問題は、医学的に位置的頭蓋変形と呼ばれる状態を指します。生まれたばかりの赤ちゃんの頭蓋骨は非常に柔らかく、骨同士が完全につながっていません。これは脳が急速に成長するためのスペースを確保する大切な仕組みです。しかしこの柔らかさゆえに、長時間同じ方向を向いて寝ていたり同じ姿勢を続けたりすることで、頭の形が変形してしまうのです。

主な種類として、後頭部が斜めに歪む『斜頭症』、後頭部全体が平らになる『短頭症（いわゆる絶壁）』、頭が前後に長くなる『長頭症』があります。

病気ではなく外からの圧力によって生じるものですが、放置すると頭の形が歪んだまま固まってしまう可能性があります。ある研究では約5.8%の赤ちゃんに位置的頭蓋変形が確認され、決して珍しいものではなく、近年では仰向け寝の推進やベビーカー・バウンサーの普及に伴い、頭の変形を持つ赤ちゃんが増加傾向にあると指摘されています。

赤ちゃんの頭蓋骨は成長とともに硬くなり、1歳半から2歳頃までに形がほぼ定まります。そのため放置すると、頭の形が歪んだ状態のまま固まってしまい、一生そのままの形となる可能性が高くなります。

将来的に好きな髪型にできない、帽子が合わない、眼鏡がかけにくいといった日常生活での不便さが生じます。さらに深刻なケースでは、顔の左右非対称が目立つ、噛み合わせに影響が出る、視力に問題が生じる可能性なども指摘されています。

早期の専門家による鑑別診断が重要です。最悪の場合、整容面だけでなく身体機能面での問題が一生続くことになります。軽度の変形であっても、保護者の不安が解消されないまま後悔につながるケースも少なくありません。

赤ちゃんの頭の形の原因

開院以来、当院には赤ちゃんの頭の形でご相談される保護者の方が多く来院されています。

当院の臨床データや施術経験から断言できるのは、赤ちゃんの頭の形の変形の原因はひとつに限らず、複雑に絡み合った様々な要因が関与しているということです。

赤ちゃんの頭の形の原因として次のものが挙げられます。

赤ちゃんの頭の形の変形はこのような複数で多岐にわたる原因によって引き起こされます。

最も一般的なのは向き癖による圧迫で、赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝ることで接地面に持続的な圧力がかかり、その部分の成長が抑えられてしまいます。出産時の状況や胎内での姿勢など、生まれる前からの要因が関係していることもあります。

赤ちゃん一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには丁寧な問診と検査が何より重要になります。

病院や他の相談先で十分な説明が得られなかった保護者の方も、諦める必要はありません。当院では、お一人おひとりの赤ちゃんの状態に合わせた丁寧な問診とアドバイスで、保護者の不安を軽減いたします。

実際のところヘルメット治療と手技ってどっちがいいの？

メリット・デメリットを比較

赤ちゃんの頭の形を整える方法として、近年注目されているのが「ヘルメット治療」です。
これは、生後6か月ごろまでの時期に、専用のヘルメットを装着して頭の形の歪みをゆるやかに整えていく方法です。

荏原整体院・接骨院では、こうしたヘルメット治療と併せて、手技による優しい頭の形の調整を行っています。
ここでは、ヘルメット治療と手技矯正それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較し、どちらを選ぶか迷っている方の参考となるようまとめました。

ヘルメット治療のメリット

効果の実感が早い

ヘルメット治療では、やわらかい頭部を外部から保護しながら、平らになった部分の成長を誘導し、突出した箇所をやさしく抑えることで、より自然な頭の形へ整えていきます。通常は、装着からおよそ1か月ほどで、徐々に形の変化が感じられます。

治療の効果が安定している

赤ちゃん専用に設計されたヘルメットを用いるため、施術者の技術差が結果に影響しにくく、一定した治療効果が得やすい点も魅力です。

ヘルメット治療のデメリット

費用負担が大きい

市販されているヘルメット治療機関の平均費用は約65万円とされ、出産後の各種費用と重なることで家庭の負担が大きくなりがちです。

長時間の装着が必要

治療には少なくとも半年ほどの装着期間が必要となり、その間は赤ちゃんにも一定の負担がかかります。

装着によるストレス

原則として1日23時間の装着が求められるため、肌への摩擦や締め付けによる不快感が起こることがあります。特に夏場は通気性の問題であせもなど皮膚トラブルが増える傾向にあります。

首や背中への負担

素材は軽量であっても、生後間もない赤ちゃんには重く感じやすく、首や背骨に負担がかかるケースも報告されています。

手技の施術のメリット

向き癖を改善し再発を防ぐ

頭の変形の多くは、寝る方向の偏り（向き癖）が原因です。手技による施術では、まずこの根本的な要因を取り除くことから始めます。背骨や頸部の歪みを整え、自然な寝返り姿勢を取り戻すことで、頭の形が整った後も再度歪みにくくなります。

赤ちゃんへの負担が軽い

手技による調整は、週に1回・1回あたり約10分ほどの短い施術で行われます。ヘルメットのように長時間装着する必要がなく、3か月ほどで形の変化を実感できることもあります。母子ともに生活への負担が少ない施術方法です。

経済的に続けやすい

施術費用は1回約5,000〜6,000円前後で、症状の程度にもよりますが、平均12万円ほどで改善が見られるケースが多くコスト面で無理なく続けられます。

手技による施術のデメリット

凹んだ部分の改善には時間がかかる

手技では直接的に凹みを引き上げることはできませんが、反対に出っ張っている部分を調整することで、全体のバランスを整え、自然に凹みを目立たなくしていきます。

効果が現れるまで時間が必要

ヘルメット治療が1～2か月で変化を感じやすいのに対し、手技による方法では背骨や姿勢から整えるため、3か月ほどかけて少しずつ改善していく傾向があります。

施術者の技術に左右されやすい

赤ちゃんの頭や背骨は非常に柔らかく繊細です。そのため、施術者の経験や技術によって仕上がりに差が生じます。専門知識と熟練した技術力を持つ施術者を選ぶことが重要です。

ヘルメット治療中や治療後のお子さんも来院されています

近年、ヘルメット治療を受ける赤ちゃんを街中で考える機会が増えてきました。専門クリニックの数も増加し、臨床研究が進むための検討も行われています。技術の進歩により、より高い矯正効果と快適性を両立させたヘルメットも登場しているようです。

荏原整体院・接骨院ではヘルメット治療中の赤ちゃんや、すでに治療を終えた赤ちゃんの整体も行っています。 ヘルメット治療によって頭の形は改善したもの、「体の動きに左右差がある」「姿勢のバランスが気になる」「月齢に応じた発達がゆっくりに感じる」といったお悩みで来院される方が多いです。

だからこそ、ヘルメット治療中、そして治療後にこそ、赤ちゃん整体を受けていただきたいと考えています。頭の形だけでなく、体全体の発達をサポートすることが大切だからです。

赤ちゃんの頭の形を改善するために

まず、徹底的に問診を行いお子さまの頭の形の原因を把握します。誤った判断のまま対処を進めても、根本的な改善には至らないためです。

当院では赤ちゃんの頭の形に関するお悩みに対して、保護者の方々の不安に寄り添いながら適切なアドバイスを提供しています。まず大切なのは、その変形が位置的な要因によるものなのか、病的な変形なのかを見極めることです。

当院では豊富な臨床経験を持つ施術者が丁寧に状態を確認し、必要に応じて専門医療機関への受診をお勧めしています。

位置的頭蓋変形の場合、早期からの適切な体位変換や向き癖の改善が重要です。赤ちゃんの身体に負担をかけない優しい手技で、筋肉の緊張を和らげ向き癖の改善を促します。

当院の特徴

国家資格を持つ施術経験豊富なスタッフが、問診から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、赤ちゃんの頭の形に関するご相談では、まず丁寧な問診を通して出産時の状況や現在の生活習慣、向き癖の有無などを詳しくお伺いします。その上で実際の頭の形を確認し、位置的な要因によるものか病的な要因の可能性があるかを判断していきます。

柔道整復師の国家資格を持ち25年以上の臨床経験を誇る施術者が、赤ちゃん一人ひとりの状態に合わせたアドバイスを提供いたします。専門医療機関での治療が必要と判断した場合は、適切な医療機関をご紹介することも可能です。

赤ちゃんの成長は待ったなしです。頭蓋骨が柔らかい時期だからこそできることがあります。1人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

赤ちゃんの頭の形のQ＆A

赤ちゃんの頭の形は自然に治りますか？

軽度の歪みであれば成長とともに目立たなくなることもありますが、中等度以上の変形は自然治癒が難しいとされています。

頭の形の歪みは発達に影響しますか？

位置的要因による頭の変形は基本的に脳の発達には影響しないとされていますが、重度の場合は視野や姿勢のバランスに影響する可能性が指摘されています。

赤ちゃんの頭の形の歪みでやってはいけないことは？

長時間同じ姿勢で寝かせ続けること、硬すぎる寝具を使用すること、向き癖を放置することは避けるべきです。またベビーカーやバウンサーに長時間乗せたままにすることも変形を進行させる原因になります。

双子の赤ちゃんは頭の形が変形しやすいですか？

はい、双子の赤ちゃんは頭の形が変形しやすい傾向があります。母体のお腹の中で動くことのできるスペースが制限されるため、胎内ですでに同じ姿勢でいる時間が長くなり、向き癖ができていることがあります。

頭の形の変形は何ヶ月頃がピークですか？

頭の形の変形は生後3〜4ヶ月頃がピークとされています。この時期は赤ちゃんがまだ寝返りをせず、長時間同じ姿勢で寝ていることが多いためです。

頭の形の変形は遺伝しますか？

頭の形の変形そのものは遺伝しませんが、頭の形の基本的な特徴（丸型、長型など）は遺伝的要素の影響を受けることがあります。

赤ちゃんの頭の形で悩まされていた保護者の皆さまも、当院のアドバイスを受けて、このような変化がありました。

赤ちゃんの頭の形に関する悩みは、保護者の方にとって大きな不安の種となります。しかし適切な時期に適切な対応をすることで、多くの場合改善が期待できます。

赤ちゃんの頭の形は早期の対応が改善への近道です。

当院では赤ちゃんの健やかな成長を第一に考え、保護者の方々の不安に寄り添いながら最適なアドバイスを提供しています。大切なお子さまの将来のために、今できることから始めましょう。私たちが全力でサポートいたします。