野球肩

野球肩とは

野球肩とは、野球の投球動作を繰り返すことで肩関節やその周辺の筋肉、腱に負担がかかり、痛みや動きの制限が生じるスポーツ障害の総称です。正式には「投球肩障害」と呼ばれ、インピンジメント症候群、腱板損傷、関節唇損傷など様々な病態が含まれます。投球時や投球後の肩の痛み、肩を上げる際の引っかかり感、夜間痛などが主な症状として現れます。

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、肩こりや肩の痛みを訴える人は全国で約1,200万人存在します。このうち野球などのスポーツが原因となる肩の障害は、日本整形外科学会の報告では年間約15万人が医療機関を受診しており、特に15-16歳の発症ピークを迎える学生野球選手において高い発生率が確認されています。

野球人口約75万人のうち、約20%が何らかの肩の問題を抱えていると推定され、就労している人の方が野球肩が重症化しやすく、特にデスクワークなど長時間同じ姿勢を続ける職業の方に多い傾向があり、野球肩のお悩みで当院に来院される方も多いです。

野球肩を放置すると、初期の軽い違和感が慢性的な痛みに変化し、日常生活にも支障をきたすようになります。肩関節の可動域が制限され、腕を上げたり回したりする基本的な動作が困難になります。さらに進行すると腱板の完全断裂やインピンジメント症候群が悪化し、手術が必要な状態に陥る可能性があります。

最悪の場合、野球を続けることが不可能になり、将来のスポーツ人生を断念せざるを得なくなります。また、肩の機能低下により就職や日常生活にも長期的な影響を与える恐れがあり、高校生の場合は大学進学や就職活動にも影響を及ぼし、人生設計そのものが変わってしまう可能性もあります。

野球肩の原因

開院以来、当院には野球肩でお困りの方が数多く来院されています。

当院の臨床データや施術経験から断言できるのは、野球肩の原因はひとつに限らず、複雑に絡み合った様々な要因が関与しているということです。

野球肩の原因として次のものが挙げられます。

野球肩はこのような複数で多岐にわたる原因によって引き起こされます。

多くの場合は様々な要因により肩関節・肩甲骨の可動域減少や肩周りの筋肉・腱・関節包の緊張などが発生し、野球肩が発症します。それは人によって違い、単に筋肉をほぐしたり関節の動きを矯正するだけでは、全ての問題は取り切れません。

一人ひとりの原因が異なるからこそ、改善のためには検査が何より重要になります。

病院や他の治療院で改善しなかった野球肩でお悩みの方も諦めないでください。当院では、お一人おひとりの症状に合わせた丁寧な検査と施術で、野球肩の根本的な改善と再発予防を目指します。

病院とはここが違います

野球肩への対応は、次のようなものが一般的です。

投球中止と安静

長期間の投球禁止により競技レベルの低下や試合出場機会の喪失、チーム内での立場悪化が生じる可能性があります。

薬物療法

根本的な原因解決にはならず、薬の効果が切れると症状が再発しやすく、長期使用による副作用のリスクもあります。

注射療法

一時的な症状軽減効果はあるものの、根本改善には至らず、繰り返し注射が必要になる場合があります。

リハビリテーション

正しい方法で継続的に行う必要があり、自己流で行うと効果が得られないか、かえって症状が悪化する恐れがあります。効果を実感するまでに時間がかかり、継続的な通院が必要で、症状によっては十分な改善が期待できない場合があります。

手術療法

手術リスクや長期のリハビリ期間、完全復帰までの時間的・経済的負担が大きく、競技復帰が保証されない場合があります。

野球肩を改善するために

まず、徹底的に検査を行いあなたの野球肩の原因を特定します。誤った原因に対して施術を行っても、一時的な緩和は得られても、根本的な改善には至らないためです。

当院の綿密な検査で他院では見逃しがちな野球肩の原因も見逃しません。的確な診断結果に基づき、最適な治療計画をご提案いたします。

当院の特徴

国家資格を持つ施術経験豊富なスタッフが、検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、身体の変化や症状の波を見逃すことがないように、検査から施術まで同じスタッフが一貫して行うようにしています。また、知識の共有と複数視点からの多角的分析がによって、より広い視野で患者さんの症状と向き合います。

野球肩によって競技生活に支障をきたしている方も、ぜひ当院にご相談ください。

野球肩のQ＆A

野球肩は自然に治りますか？

軽度の野球肩であれば適切な休養により自然治癒する場合もありますが、多くは専門的な治療とリハビリが必要です。放置すると慢性化や重症化のリスクが高まるため、早期の適切な対処が重要です。

野球肩の人がやってはいけないことは？

痛みを我慢しての投球継続、不適切なフォームでの練習、十分なウォーミングアップを行わない急激な運動は絶対に避けてください。また、自己判断での無理なストレッチや筋力トレーニングも症状悪化の原因となります。

投球を完全に止めないと治らないのでしょうか？

症状の程度により異なりますが、完全な投球中止が必要な場合が多いです。ただし、適切な治療により段階的な復帰プログラムを組むことで、早期の競技復帰が可能になる場合もあります。

野球肩と肩こりの違いは何ですか？

野球肩は投球動作による特定の運動障害で、投球時や投球後に特徴的な痛みが現れます。一方、肩こりは日常生活での姿勢不良や筋疲労が原因の慢性的な筋緊張状態で、症状の現れ方や原因が大きく異なります。

何歳頃から野球肩になりやすいのでしょうか？

野球肩の発症ピークは15-16歳とされており、成長期の骨や筋肉の発達過程で投球負荷が加わることが主な要因です。ただし、投球量や技術レベルにより、小学生から成人まで幅広い年齢層で発症する可能性があります。

野球肩は遺伝しますか？

野球肩自体は遺伝しませんが、関節の構造や筋肉の特性などの身体的特徴が遺伝的に影響する場合があります。しかし、適切な投球フォームの習得と予防対策により、遺伝的要因があっても発症を防ぐことは十分可能です。

投球フォームを変えれば野球肩は治りますか？

不適切なフォームが原因の場合、フォーム改善は非常に効果的です。ただし、既に発症している炎症や組織損傷に対しては、まず適切な治療を行い、その後にフォーム改善を段階的に進めることが重要です。

野球肩でも筋力トレーニングをしても大丈夫ですか？

急性期の炎症がある間は筋力トレーニングは控えるべきです。症状が落ち着いた回復期においては、専門家の指導のもとで適切な負荷と方法でのトレーニングが、むしろ回復促進と再発予防に効果的です。

野球肩の痛みがある時にマッサージを受けても良いですか？

急性期の強い炎症がある場合、マッサージは症状を悪化させる可能性があります。痛みの程度と炎症の状態を適切に評価した上で、症状に応じた適切な手技療法を選択することが重要です。

野球肩が治った後、再発を防ぐ方法はありますか？

適切な投球フォームの維持、十分なウォーミングアップとクールダウン、肩甲骨周囲筋の筋力維持、投球量の管理、定期的な身体のメンテナンスが再発予防の鍵となります。継続的な予防意識が最も重要です。

野球肩で悩まされていた皆さまも、当院の施術を受けて、このような変化がありました。

当院の野球肩への専門的な施術は優れた効果を発揮し、多くの患者様が治療後、痛みが驚くほど軽減し肩関節の動きが良くなったと実感されています。

野球肩は早期の対応が回復への近道です。

症状が出始めたらすぐに対処することで、痛みからの改善までの時間を大幅に短縮できます。あなたの健康と快適な競技生活のために、ぜひお早めにご相談ください。