
院長:別所お気軽にご相談ください!

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赤ちゃんを寝かしつけてホッとした瞬間、突然「ビクッ!」と大きく手を広げて泣き出してしまった…そんな経験、ありませんか?はじめて目にすると「何か病気なの?」「発達に問題があるの?」と不安になってしまうお母さん・お父さんはとても多いです。その動きの正体は、赤ちゃん整体の現場でもよくご相談いただく「モロー反射」である可能性が高いです。


赤ちゃんの発達には個人差があり、このモロー反射がいつ消えるか、どこまでが正常な範囲なのか、当院にも毎月たくさんの親御さんからご質問をいただきます。この記事では、モロー反射のメカニズムから、激しい場合の対処法、そして発達との関係まで、臨床経験27年の視点からわかりやすくお伝えします。


モロー反射そのものより、適切な時期に適切なアプローチをすることが大切です
モロー反射は、赤ちゃんが生まれながらに持っている「原始反射」のひとつです。原始反射とは、脳がまだ未熟な状態の赤ちゃんが外界からの刺激に対して無意識・反射的に示す動きのことで、生後数ヶ月のうちに神経系の発達とともに徐々に消えていくものです。その中でも、モロー反射は最もよく目にする原始反射のひとつと言えます。
モロー反射が起きるのは、大きな音・強い光・体が傾く感覚・突然の刺激など、外界からの急な変化がきっかけです。刺激を受けた赤ちゃんは、両腕を外側に大きく広げて、その後に抱きつくように胸の前に腕を引き寄せるという特徴的な動きを見せます。
この動きは、かつて人間の祖先が木の上で生活していた頃の名残と言われています。落ちそうになったときに何かにしがみつこうとする本能的な反応が、赤ちゃんの体に刷り込まれているというわけです。驚かせてしまったような気持ちになるかもしれませんが、これ自体は正常な神経発達の証ですので、まずは安心してください。
モロー反射は、生後まもなくから観察され、一般的には生後3〜4ヶ月をかけて徐々に消えていきます。生後6ヶ月を過ぎてもはっきりと残っている場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。消失する時期には個人差があるため、生後5〜6ヶ月の段階でまだ見られても、必ずしも異常とは言い切れません。ただ、「なんとなく気になる」という直感は大切にしてほしいと思います。
当院に来院される親御さんの中には、「ちょっとした音でも毎回びくっとして泣き止まない」「夜中に何十回も起きてしまって眠れない」とお疲れのお顔でいらっしゃる方が少なくありません。モロー反射が激しく出る場合には、以下のような背景が関係していることが多いです。
赤ちゃんの神経系はまだ発達途中で、外からの刺激に対する閾値(反応するまでのハードル)が低い状態です。特に、出産時に吸引分娩や鉗子分娩などの介助を受けた赤ちゃんは、頭部や頸部に余分なストレスがかかりやすく、神経系の緊張が高まっていることがあります。
首や背中の筋肉が慢性的に緊張した状態にあると、体の感覚受容器が常にアクティブになりやすく、わずかな刺激でもモロー反射が誘発されやすくなります。反り返りや向き癖を合わせて持っているお子さんに多く見られるパターンです。
部屋の明るさや音、布団の硬さや温度など、睡眠環境が赤ちゃんにとって刺激的すぎると、眠りが浅いまま何度もモロー反射が起きてしまいます。眠っているようで実は緊張が抜けていない状態が続くと、夜泣きとの悪循環に陥ることもあります。
月齢が進んでもモロー反射がはっきりと残っている場合、親御さんが心配されるのは主に次の3点です。これらについて、臨床経験から正直にお伝えします。
原始反射が月齢を超えて残存することと発達の遅れの関連は、複数の研究で報告されています。モロー反射が残ったまま成長すると、予期しない状況への過剰反応が続き、集中力・感情コントロール・学習への影響が出ることがあります。ただし、「モロー反射が残っている=発達障害」と直接的に結びつくわけではなく、あくまで総合的な発達評価の中のひとつの指標として見ていくことが大切です。
1歳近くになってもモロー反射がはっきりと残っており、体の筋緊張が左右非対称だったり、他の運動発達も遅れているような場合は、小児科や小児神経科での専門的な評価をおすすめします。脳性麻痺の可能性を否定するためにも、専門医との連携は欠かせません。
モロー反射と間違えやすいものに、点頭てんかん(ウエスト症候群)があります。点頭てんかんの発作はモロー反射に似た突発的な体の動きが繰り返し起きますが、連続して何十回も短い間隔で繰り返す、機嫌や表情の変化が伴う、といった特徴があります。少しでも「これって普通じゃないかも」と思ったら、迷わず受診してください。
モロー反射そのものを止めることはできませんが、頻度や強さを和らげる工夫はできます。育児の現場でよく効果が見られる対処法をご紹介します。
赤ちゃんをおくるみで優しく包んであげると、体の動きが制限されて安心感が生まれ、モロー反射が起きても大きく手が広がりにくくなります。ただし、股関節を締め付けすぎないM字開脚を維持できる巻き方が重要です。苦しそうな様子がないか、こまめに確認しながら行ってください。
ベッドに置く瞬間が最も刺激になりやすいです。置いた後もしばらく手を体の上に添えて、赤ちゃんに「ここは安全だよ」と伝えるように、温かく静かに見守りましょう。急いで手を離すのではなく、ゆっくりと体から手を離すことで刺激を最小限に抑えられます。
寝室はできるだけ静かで薄暗く、温度も快適な状態を保ちましょう。扉の開閉音や廊下の足音など、気づかないうちに刺激となっているものを減らすことが大切です。ホワイトノイズ(雨音・川の音など)を流すことで、突発的な音による刺激を和らげる効果があると言われています。
荏原整体院・接骨院では、モロー反射が激しい・なかなか消えないというお悩みを持つ赤ちゃんにも対応しています。まず大切にしているのは、徹底した検査で原因を特定することです。モロー反射の背景にある体の緊張・頭蓋骨のバランスの乱れ・向き癖との関連など、一人ひとりの赤ちゃんの状態を丁寧に評価した上で施術に入ります。
施術は「5gタッチ」と呼ばれる、自分のまぶたを押して不快でない程度の優しい刺激で行います。「こんなに優しいタッチで本当に効果があるの?」と最初は半信半疑でいらっしゃる方も多いのですが、施術後に赤ちゃんの表情がふっと和らぐ瞬間は、毎回感動的です。
当院で赤ちゃんを診ていると、モロー反射が激しいお子さんは、向き癖や体の左右非対称を合わせ持っているケースが非常に多いです。体の緊張パターンが神経系の過敏さにつながり、それがモロー反射の頻度や強さに影響していると考えています。
頭の形の歪みや向き癖は、生後6ヶ月を過ぎると頭蓋骨が硬くなり始め、改善が難しくなっていきます。「とりあえず様子を見ましょう」と言われ続けてたどり着いた段階では、できることが限られてしまうこともあるのが現実です。気になることがあれば、早いタイミングで動くことを強くおすすめします。
以前ご来院いただいた生後2ヶ月の男の子のケースです。夜中に何度もモロー反射で起きてしまい、抱っこしても体が反り返ってなかなか落ち着かないという状態でお越しになりました。頸部から背部にかけての強い筋緊張が確認でき、3回の施術を経て反り返りが落ち着き、夜の睡眠が3〜4時間まとめてとれるようになったとご報告をいただきました。
お母さんからは「これほど早く変わるとは思っていなかった。もっと早く来ればよかった」というお言葉をいただいています。赤ちゃんの体の変化は本当に早く、適切なタイミングのアプローチがいかに大切かを改めて実感した症例でした。
ほとんどの場合は生後3〜4ヶ月をめどに自然に統合されていきます。ただし、体の緊張が強い状態や原始反射が残存しやすい体の状態では、消失が遅れることがあります。「消えるのを待つだけ」ではなく、体のバランスを整えてあげることで統合を後押しできる可能性があります。
もちろんです。小児科での医学的な評価と、当院での体のバランス・神経系へのアプローチは、目的も役割も異なります。「病気ではないけれど、なんとなく気になる」という段階でのご相談は大歓迎です。むしろそのくらいの早いタイミングがいちばん対応しやすいです。
生後1ヶ月前後からご来院いただけます。月齢が低いほど体は柔軟で、少ない回数でも変化が出やすい傾向があります。「早すぎる」ということはありませんので、気になったその時がベストなタイミングです。
モロー反射が非常に弱い・見られないという場合も、神経系の発達を確認する観点からチェックが必要な場合があります。反射が強すぎる場合も弱すぎる場合も、どちらも体の状態を丁寧に見ていく必要があります。
大田区で27年間、数多くの赤ちゃんと親御さんに向き合ってきた経験から言えることがあります。「うちの子だけかな」「大げさかな」と思って一人で抱え込まないでほしいということです。モロー反射ひとつとっても、その背景には体の緊張・神経系の状態・出産時の負担など、様々な要因が絡み合っています。


だからこそ、一人ひとりの赤ちゃんをしっかりと検査して、その子に合ったアプローチが必要になります。お子さんのことで「なんか気になる」と感じたら、どうかひとりで悩まずにいつでもご相談ください。一緒に考えましょう。

